研究室のメダカとゼブラフィッシュ

ゼブラフィッシュで医学の研究をしています。メダカにも手を出そうとしています。

変異体の孵化

f:id:medakazebra:20191018212022j:plain

黒い針金みたいなのが稚魚です。12匹います

研究対象となる変異体についていただいたのは2ペア。このうち表現型がはっきりしているペアAとさほどはっきりしないペアBで先週より交配を重ねたところペアAからは2回、ペアBからは連日11回採卵することができました。

両ペアから得られた最初の卵が昨日、ハッチしました。定量的な解析はしていませんが、今のところ表現型ははっきりしていません。(成長に応じて現れることを期待しているのでそれでよい。)ただ、ペアBからの受精卵は分裂を始めるものの半数ほどが1-2日目のところで発生が止まります。はじめはDelayかと思いましたが完全に止まる致死です。ペアAからはそのような個体は得られませんのでそれぞれが違った遺伝背景を持っているのは明らかです。半数が死ぬというのはなかなかに難しい解釈で優性遺伝の場合は浸透率が100%であると親が発生しなくなるので、何らかの環境要因で致死性遺伝子の発現を免れたと考えるか、あるいは独立の劣性遺伝の致死遺伝子が二つたまたま重なっているかが考えられる事態と思いますが、いずれにしても、もうしばらくしたらペアの組み合わせを変えて交配するのでもう少しはっきりしたことがわかると思います。今最も重要なのはそれぞれのペアから生まれたF1のどれくらいが表現型を示すか(固定率)ということがまず解明しないといけない点となります。道はまだ長いね。